YASUI TOMOTAKA

Misty


December  6 (fri), 2019 - January 25 (sat), 2020

 

void+

 

14:00-19:00

トークイベント2020年1月25日(土)18:00-

保井智貴、森啓輔(千葉市美術館学芸員)

 

会場:void+ 東京都港区南青山3-16-14-1F

定休日:日、月、祝日 *12月22日(日)は開廊

冬季休業:2019年12月23日(月)- 2020年1月6日(月)

お問合せ:info@voidplu.jp

 

[協力]MA2 Gallery, YN Associates

 

 

 

Misty -意識の境界-

 

ある人がある空間に立っていた。ある人が纏っている空気。その空気はどこから来ているのだろう。私が感じた空気はその人自身からなのか、それともその人が立っていた場からだったのか。場だとすると、その背景にあるモノたちや建物の中の空気だったのかもしれないし、モノたちも含め建物が建つ街や都市、その土地の風土以上の何かだったのかもしれない。仮にある人自身からのものだったとしても、それもまた、その人が過去に触れてきた空間やモノたちを感じているのかもしれない。そんなふうに空気を追っていると、人と空間の境界がどんどん薄れ、気づけば霧が立ち込める茫洋とした世界にいた。

 

ある人と空間の境界をスキャニングする。彼女が纏っている服は、人と空間を繋ぐモノであり、その姿から微かに残る重力と地平線の痕跡を手掛かりに、仮想空間の中で空気を探す。モニターから見える人の形は、重さも厚みもゼロであり、物質的な塊やマッスもなければ、重力も空間も感じない。感触がない私が見ている世界はただの光なのだ。でも私は「ない」感覚に近づいた。

凡ゆる人やモノは様々なモノとコトを受け入れ築かれているかのように、檜の正六面体を格子状に組んだ塊を、xyzの方向からプロッタで切削し、消えてしまった人の形を表出させる。そして離散的な塊と表面を再構築し、ある人が纏っていた空気の記憶を辿りながら彫刻する。

 

ある人の「ない」彫刻を、無機質な小さな空間に置く。蛍光灯の白い光に包まれ場の空気と交わる。そして空気を掴もうとしても掴めない感覚が白い壁の向こうまで広がっていく。

 

保井智貴

 

 

 

 

 

9th Exhibition AGAIN-ST

2019.11.15. fri - 12.7. sat

 

「BREAK / BREAKER シュート彫刻のありか」

 

・ プロレス用語に「シュート」というものがある。彫刻にも「シュート」はあるだろうか。・ プロレスにおいては、事前の打ち合わせにはない試合の展開をシュートと呼ぶ。そこに至る理由は様々だが、相手の体を気遣うことのない危険な技が繰り出されることも少なくない。真剣勝負を神聖視する立場は、しばしばシュートを賛美する。・ 彫刻にシュートがあるとするなら、それはどのようなものだろうか。事前の打ち合わせを、業界の慣習と読み替えるならば、彫刻らしい身振りを捨て去り、限りなく余計な要素を削ぎ落していったシンプルな造形がそれに該当するかもしれない。また、対戦相手を彫刻の素材に置き換えるならば、作品の完成度を顧みずに危険度の高い技を素材にぶつける行為も当てはまるだろう。あるいは、事前の想定を逸脱していくような、制作のあり方をも含めることができるかもしれない。・ 彫刻におけるシュートを考えることは、彫刻における慣習や、安全な技のやりとりや、想定内の制作を相対化することにつながるだろう。誰も聞いたことのない「シュート彫刻」なる造語を提示することで、我々が考えてみたいのはそういう問題である。

 

11/25 mon.ー12/7 sat. 10:00ー19:00(日曜休)

武蔵野美術大学 鷹の台キャンパス 2号館 309・310 教室

 

トークライブ

12/7 sat.18:00ー19:30

武蔵野美術大学 鷹の台キャンパス2号館 309・310 教室

 

 

北林 加奈子/ KITABAYASHI Kanako

牛膓 達夫/ GOCHO Tatsuo

タムラ サトル/ TAMURA Satoru

早田 憲康/ SODA Noriyasu

林 卓行/ HAYASHI Takayuki

吉田 哲也/ YOSHIDA Tetsuya

石崎 尚/ ISHIZAKI Takashi

冨井 大裕/ TOMII Motohiro

深井 聡一郎/ FUKAI Souichirou

藤原 彩人/ FUJIWARA Ayato

保井 智貴/ YASUI Tomotaka

 

武蔵野美術大学鷹の台キャンパス

〒187- 8505 東京都小平市小川町1- 736

お問い合わせ

tel:042- 342- 6055(彫刻学科研究室)

mail:tomiimotohiro@musabi.ac.jp

 

企画

AGAIN-ST

石崎尚

冨井大裕

深井聡一郎

藤原彩人

保井智貴

デザイン・小山麻子

 

協力

武蔵野美術大学彫刻学科研究室 / 藍画廊 /MA2 gallery / YUMIKO CHIBA ASSOCIATES /nap gallery / テヅカヤマギャラリー

 

吉田作品撮影:山本糾

 

 

Small Infinity

2019.11.15. fri - 12.7. sat

 

木村彩子 Saiko Kimura

木村太陽 Taiyo Kimura

近藤恵介 Keisuke Kondo

関根直子 Naoko Sekine

俵萌子 Moeko Tawara

冨井大裕 Motohiro Tomii

袴田京太朗 Kyotaro Hakamata

牡丹靖佳 Yasuyoshi Botan

保井智貴 Tomotaka Yasui

山本基 Motoi Yamamoto

渡辺泰子 Yasuko Watanabe

 

 

作家さんへのお題は「小さい」。

 

小さいけれど、強い。

小さいけれど、無限。

小さいけれど、

ずっと繋がってゆく。

 

12人のアーティストによる

作品が集まります!

 

 

 

アートのある「間」。

その二

 

「縦と横」

2019.9.2 mon - 2020.3.31 tue

Shinjyuku Prince Hotel(Lobby B1)

 

近年、人と建築を通して縦と横の意識について考えている。私が作る

人物彫刻の服は、縦横の格子状のデザインが無意識によく使われている。

今思えば、それは重力に対する、または地球の核の意識への

現れなのだと思う。そのことがなぜ建築と関係があるのかというと、

建物は水平垂直を基準に建てられているが、それは単に人が

生活するための機能や心地よさを重視するというより、建物自体が

生き物のように存在している証に感じるからである。例えば、樹木が

立ち並ぶ森、水平線を境にした空と海は、重力によって見えてくる縦と横の

特性であり、その場だからこそある営みがある。格子状の縦と横の線は、

単調に交わるものではなく、建物もまた人を通して、その場の空間と時間が

影響し複雑に構築された結果なのだ。人が重力を通して、自然や社会と

いう空間に存在するモノとコトに影響され生きているように。

多くのモノやコトが錯綜する大都市の新宿、その代表的な街、歌舞伎町に

立つレンガ色のシックなホテルは、偶然にも建物の外観が同じ縦と横の

格子状のデザインだ。来客者が行き交うホテルのロビーの側に、

床の間に見立てたギャラリーがある。その空間に帽子と服と

靴の彫刻を設置する。人が多くの事象や事物から形成しているように、

水平垂直を基準にポプラと螺鈿のキューブによって

構築された彫刻。その塊は縦と横の線に沿って周囲の空間と繋がり

広がっていく。形成された人物像は乖離し、

また来客者や旅行者と共に何処かへ向かうのだ。

 

 

Vertical and Horizontal

Recent years have seen me pondering our awareness of the vertical and horizontal, through people and architecture. The garments worn by my sculpted gures oten unconsciously employ a crosshatched lattice design. It strikes me this is probably the manifestation of an awareness of gravity, or of the earth’s core. The connection between this and architecture is thus: buildings are built in horizontal and vertical dimensions, however this is not in order to prioritize function and comfort in people’s lives, but because it feels like proof that the building itself exists in the manner of a living thing. For example, a forest full of trees, or a horizon where sea meets sky, have workings that are there precisely because they possess vertical and horizontal properties rendered visible by gravity, and in that specic place. Crosshatched lines do not just intersect, and buildings too, are the outcome of a complex construction process through people, in which inuence is exerted by space and time in that location; just as people live, aected through gravity by the things, tangible and intangible, present in the spaces of nature and society. The chic brick-red hotel in Kabukicho, a neighborhood that typies the city within a city that is Shinjuku, with its complex mix of so many things and happenings, just happens to have the same vertical/horizontal lattice design on its exterior. Beside the hotel lobby where visitors pass to and fro, is a gallery made to resemble a tokonoma alcove. In this space will be installed sculptures of a hat, clothes and shoes; sculptures constructed from poplar and shell inlay cubes based on horizontal and vertical lines, in the way that people are shaped by myriad phenomena and things. This collective mass of sculptures will connect with the surrounding space, fanning out along horizontal and vertical lines. The gures thus formed will detach and head o somewhere with visitors and travelers.

 

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